和ろうそくの原料
和ろうそくは、『ハゼ』という植物の木の実を加工した『木ろう』を原料としています。
この木ろうは、石油から作られるパラフィンろう(西洋ローソクの原料)にはない、独特の粘りを持ち、食品衛生法に適した安全性もあり、口紅やハンドクリーム、クレヨンや色鉛筆、お相撲さんのビン付け油など、生活の中に数多く使用されています。
しかし近年は、台風や災害によるハゼの木の減少や、生産者さんの高齢化などの問題で、木ろうの生産量は減少しています。
和ろうそくの特徴
木ろうで製造された和ろうそくは、油煙(スス)が少なく、東海地方などで多く見られる、金箔の仏壇を痛めない。
和ろうそくの芯は、和紙にイグサの随を巻きつけたもので、西洋ローソクと比べると芯が太く、風が吹いても消えにくい。
和ろうそくの製造は、芯に溶かした木ろうを手で塗って、次第に太くしていく『生掛け(きがけ)』という手法で作られるため、ろうそくの断面には年輪模様がみられる。
和ろうそくの種類
武田和ろうそく店では、主に仏壇で、普段使用する白い和ろうそくと、
法事などの時に使用する朱い和ろうそくを製造しています。
形としては、棒型とイカリ型があります。イカリ型はろうそくの上部と下部が太くなってるのが特徴です。
大きさは、棒型、イカリ型それぞれ、1号、2号、5号、10号、20号、30号、50号、100号などがあります。以前は、匁(もんめ)という重さの単位で大きさを表していました。
(匁は重さの単位、1匁=3.75グラム)
その他、特別注文などを入れると、現在、50種類ほどの和ろうそくを作っています。